2022/12/26

一喜一憂 それは様々な種類のことがらが、数多く起こったということ。に、違いない。

様々なできごとがありその都度一喜一憂する場面が多かった一年だったかと思う。一喜一憂とはいっても、ヘコんだことは確かにあったかもしれないが、それを上回る喜びが多かったと思うし、一喜一憂という言葉は、なんて言うか、様々な種類のできごとが、たくさん起こった、そんな意味合いが大きい表現であると、自分の中では解釈している。


建築設計を主におこなうBanoLab(バノラボ)では、なにより久我山の住宅が無事完成を迎えたのはとても良かったこと。お施主さんが細部に至るまで関心を寄せ、それに寄り添いながらご要望を具体化することができたのではないかと思っている。

羽根木の菓子工房では、オーナーであるパティシエさんがDIYで自らの工房を制作するそのサポートをさせていただくというBanoLab初の試みだったが、様々な発見の連続でとても新鮮で得るものも大きかったと思う。こういったことにもチャレンジできたのは取り組みの幅が広がりとても良いこと。

相模大野の住宅では部分改修プロジェクトに取り組んでいる。これも初めてのことが多いが、お施主さんをはじめ様々な関係者に支えられて長期間取り組むことができ感謝感謝である。

三鷹で住宅プロジェクトが始まりそうで、そのコンセプトマップを描こうとしている。敷地が長方形である程度整形といえば整形なのだが、陽当たりの関係で、なかなかの高難度となっている。非常にやりがいがある。GL+600のレベルに限られた光をどれだけ住まい手が感じることができるか。うまい具合に光を設計していきたい。

その他大中小様々な取り組みをおこなったが、いずれも関わる人に大いに助けられたそんなプロジェクトが多かった。繰り返しになるが感謝感謝である。


赤い椅子プロジェクト(以下赤い椅子prj)は、特に後半が非常に目まぐるしかった、というか、盛り沢山だった。簡単な一言で言えば、とても面白かった、というフレーズがピッタリでしっくりくる。自分たちがとても楽しめたと思えるくらい充実していたと思える。

初夏から企画打合せが始まった高崎モントレーワークショップイベントでは、秋にその実施ができた。久しぶり、実に3年ぶりの赤い椅子の塗装WSイベントとなった。参加してくださった方々が活き活きと塗装をしてくださる様子を見ることができて、やって良かったと思えるイベントとなった。高崎モントレーのスタッフの皆様にお声掛けいただき、その皆様と共に、企画を練り目標に向かって進んでいけたことは自分たちにとっても大きな前進となった。

夏頃にはとても不思議な体験をした。赤い椅子が絵画になったのである。高島美希さんという画家さんから突然連絡があい、赤い椅子を描いたと。銀座のゆう画廊に見に行ってみると、確かに赤い椅子に座って眠っている青年が描かれていた!9年も活動を続けていると、不思議な縁もあるものである。新たな可能性を感じさせるものであった。

赤い椅子prjは常日頃、循環を意識した取り組みをおこなっている、もしくは、なるべく意識し続けるようにしている。ome forestory (青梅フォレストリー)さんとの出会いからも様々な刺激を受けた。赤い椅子prjのメンバーもフォレストリーさんのイベントに参加させていただき、実際の森林を体験することができたことは、大いなる前進であった。その青梅の場所は成木である。当然といえば当然だが、JR青梅線の青梅駅から、山の方へ車で約20分くらい走ったところにあり、駅前の雰囲気とは別世界である。樹々を間近で感じることができ、一体化できる気がして、とても新鮮であった。間伐された木材を使って、それを更に一手間加えたプロダクトを作ることができたら面白いし、正にアップサイクルになると思う。リサイクル、リユースを超えた、アップサイクルである。

アップサイクルを実現できたイベントにも出展することができた。武蔵野市のエコreゾートで開催されたワークショップイベントである。建築廃材として出された柱材などの木材を厚さ10mm前後にスライスして、それを自然食品等の廃材を液体化して、それに漬け込む、染色しての色付けである。コーヒーがら、玉ねぎの皮、葡萄ジュースや赤ワインの残りを利用した。杉や檜にほんのりと色づいていく様は、本来すぐに廃棄されるものたちがゆっくりと息吹が宿る過程そのものではないか、と見ていて感じた。来年の春は、このアップサイクルの取り組みをもう少し広げて考えて、具体化していきたいと思っている。


BanoLabもAkaiisu prjも、共通しているその活動場所が、同じ吉祥寺内で引越をした。これが一大イベントとなった。メンバーみんなに手伝ってもらい、なんとか実現できた。いつもお世話になっているリベストの山田さんには今回の件でも大変お世話になった。感謝感謝である。山田さんがいなかったら、この素敵な新しい場所とも巡り会えなかったのは事実である。

この新しい場所を来年はもっと活用していきたいと思っている。引越しした当初は、シェアスペースや、通常のコワーキングスペースとしての活用を考えていた。コワーキングスペースは、様々な活動がなされているここ吉祥寺では有用な活用方法かなとは思う。しかしながらその一方で、状況は常に変化していく毎日である。これからの見通しとしても、普通のスペースでは、運用していくのは難しいかもしれないなと思うようにもなってきている。それであれば、一周戻ってイベントスペース、それもこの小面積を利用した、内容がある程度濃いイベントをおこない、それを少人数に絞って利用していただくことができる、テーマ付きコワーキングスペースなんかは、不定期開催でもやっていけるような気がしているし、ちょっとは可能性の芽があるんじゃないかな、と思っている。

Akaiisu prjが菓子工房としての機能も持つことも、少しでも早く実現させたいと思っている。食は究極で最大の循環じゃないかと思っている。それが様々な実験を伴いながら、進めていくことができれば非常に面白い。

新しい事務所の場所は、様々な可能性に富んでいるので、23年は、Akaiisu prj活動開始から10年の節目となる年でもあるので、メンバーと一緒にもう少し積極的に活用をしていきたいと考えている。


野球部の活動が個人的なものとしては大きかった。ずっとコーチを2年半やってきたのだが、ここ1年半は監督に就いた。現在は、代も替わりその任は終わったが、毎日の活動は密度高かったと思う。貴重な経験が何かに活かされれば良いなと思うし、活かされなくても、チームに所属している多くの選手たちの笑顔が見れたことは一つの財産になったのではないかと思う。自分は2004,5年くらいから、イップスの症状が出て、それ以来、実技、特に投球、を自在におこなうことは困難な状態となってしまった。それでも、多くの方々に助けられながら3つの大会をやり遂げることができたのはこれもまた本当にありがたいことと感じた。


建築、まちづくり活動、その他野球の活動など、様々な活動に目まぐるしく取り組めた一年だった。来年も大きくは変わらないと思うが、声を掛けていただけることに感謝しながら真摯に向き合い、また同時に自分たち発信の取り組みも積極的に模索しながら一つ一つ実現していきたいと思っている。