2012/04/25

横浜市の築年数の古い戸建てをどうするかの話合い

昨日お施主さんと一緒に横浜市にある築年数の古い取得済みの戸建て住宅を見に行きました。以前からお話は聞いていて、1度見に行ったことがあり、今回2回目でした。

毎度見てもとにかく古い。敷地も特殊。いやいやどうするかな、といった代物。僕もちらっと思っていたのですが、これはリノベももちろん良いけど、全体的にしけった匂いしてるし、床も壊してみないと分からないけど多分腐っている可能性もあるしアリもところどころいらっしゃるみたいだし、これは建て替えてしまった方が、後々まで良いのではないかなと。そしたらお施主さんも同じ事考えていらっしゃって、リノベの場合と、建て替えの2通り考えていきたいとのことで、2方向模索してみることになりました。

基本的には、有効に使えるものは大事に使い続けて、部分的に替える部分は後に永続的に使っていけるものに替えて、という手法の方が実際僕は興味あるし、これから世界中にストックされた建築物をどう考えるかを考えるきっかけにもなるし、リノベはとても良いと思うのですが、その一方で考えなければいけないのが施主の意向だったり、施主の懐具合だったり、プロジェクトに掛かるトータルの時間だったりです。リノベーションという行為以外にも考えなければいけない重要な要素だと思います。

ここ2年以上数名のお施主さんと関わり、そのお施主さんの生活に関わるお話も会話の端々にお伺いしたりする中でずいぶんとそのことを考えさせられました。計画の絵を描く側の意向だけでリノベに持って行ったりすることはどうしてもできません。一応こちらの意見も述べさせていただき、十分に対話した上での選択にすべきだとどうしても思うのです。お施主さんと1対1の場合は特に。

リノベに掛からない時間やお金をどう使うかとか、そこまでお施主さんが考えを巡らせるように、僕ら計画の絵を描く側の人間が一緒に描いていってあげることができれば、それはきっと取り壊して新築することになったとしても全体的にはリノベーションと言えるのではないか。そういう絵を描くこともとりわけ重要なこれからの新しい建築家のあり方なんじゃないか。ちょっとヘリクツかな、と思いつつもいろんな人と話していてそう感じ想うのです。再度ですが、基本的には、既存のストックを生かして替えつつこれからも面白く使っていくということが良いと思うんですけどね。これからも話を深めていきたいと思います。

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