7/13に『吉祥寺コミュニティデザイン大賞』というデザインコンペの二次最終審査があり、アトリエモックとして提出していて二次に残っていたので、公開プレゼンテーションに参加して来ました。そしてプレゼン後の数名の審査員の公開審査を経て、大賞グランプリを受賞することができました。
We, Atelier MOK (Chigusa Mizushiro (reprezentative), Kenichi Otani, and Kensuke Kato) won the first prize in the competition, "Kichijoji Comunity Design Award". We think it was deeply honored to receive the award. We look forward to the continuing growth of Kichijoji with comunity design. We would like to thank you for all your support.
吉祥寺を「住める街」、「もっと住みやすい街」「住んで楽しい街」にする。という募集テーマでどんな提案でもオーケー、更に、二次審査はどんなパフォーマンスでもオーケーという面白く、興味深い、そして奥深いコンペでした。
一見簡単そうに見えるコンペなのですが、考え始めると実はなかなか難しくそう簡単にまとまるものではなく、それは、二次審査でプレゼンされた案の多種多様性を見てもわかり、公開審査で審査員の意見が割れたり、そもそも方向性が定まらず様々な意見が飛び交った様子を見ても、難しさがわかる気がします。
女性の水城千草さんと、男性の小谷研一さんと、男性の僕の3人で2月から Atelier MOK, アトリエモックというチームを結成し、水城さんが代表となり、取り組み始めてもう半年が経ちました。最初の2ヶ月間は広範囲に渡り、吉祥寺の街を歩きまわるフィールドワークに取り組み、お互いの意見を出し合い、それについて吟味し議論し合う、そんなオーソドックスなやり方でまずは始めました。
そのフィールドワーク期間中も、どうすれば良いのか暗中模索の状態が長く続いたのですが、チームとしての方向性があらかた定まった後も、プレゼン方法も自由だったこともあり、何をどう見せるかに頭を相当悩まされました。
チーム編成でなぜわざわざ男性、女性と書いたかというと、これも今回のコンペの特徴の一つだったのですが、代表者は女性でなくてはならなかったこと、また二次審査の公開審査で発表できるのは、代表の女性でなければならなかったからで、それを再認識するためにわざわざ女性、男性と書いたのです。
でも男性であっても、女性であっても、吉祥寺に対する思い入れの強い3人が集まったので、少しでも吉祥寺が盛り上がる案を作りたい、発表したいという強い気持ちで望んだので、今回の受賞はそれが形となり、良かったです。
代表の水城さんは生まれも育ちも吉祥寺、小谷さんは高校の頃から吉祥寺に通い、僕は小学生になった頃からゆるく吉祥寺エリアに繋がり、数年前には坂茂建築設計に在籍時、成蹊大学情報図書館や成蹊小学校の設計で吉祥寺に通ったことなど、みんな30年前後吉祥寺に繋がりを持っているので、そんな3人が集まったので、今回このコンペに提出する作業そのものもとても楽しかったです。
もちろん他の発表者や、提案者も吉祥寺に対しての思い入れは半端無く、公開プレゼンの会場は「吉祥寺愛」に溢れかえっていました。受賞したかどうかの差は、それが吉祥寺ならではの独自性や、その案の拡張性や、実現の可能性などなどが要因の一つではなかったかと思っています。
私達の案は、まとめて言うと、吉祥寺で使われてきた椅子を赤く塗り、まちなかに配置することで、その椅子がコミュニケーションツールであったり、人やモノ(椅子)に時間軸の奥行きを持たせ、吉祥寺に住んでいる人、働いている人、訪れる人、または住んでいたことがあり思い入れの強い人などなどの意識をつなぐきっかけとなる、そんな赤い椅子、の提案でした。
吉祥寺を利用した時に面白さ楽しさを感じることはもちろんのこと、いない時にでも、いかにして吉祥寺と繋がっていられるか、いかにして人々を吉祥寺と繋げていくか、それを強く意識しました。
ここ30年くらい吉祥寺という街に繋がっていて、人の流れの早さ、とどまれる場所の少なさ、大きな資本の流入から消費されるだけの街への移り変わり、そしてそれは人々の吉祥寺という街への意識の変化や、消費されるだけの街やファッションとしてのだけの街という固定観念を持たれつつあることへの危惧から、そうした上述のような案の提案に繋がりました。
今回の私達の赤い椅子の案や、多数の提案された様々な案が色々な形で応用され、吉祥寺の街が少しでも面白く、人がとどまり、大きな資本だけに流され消費されることのないような、住んで楽しい街になっていくことを切に願います。そんな一助になり、これからも吉祥寺に関わり続けることができれば嬉しく思います。
様々な角度で議論くださいました審査員の皆様、会場で様々なご意見をくださった皆様、大変勉強になり、これからの励みになりました。どうもありがとうございました。
試作として実際に赤く塗った椅子、あれは今頃どこに配置されたのか、それも興味深いです。
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