中央工学校 課題の主旨の解説 表現の仕方 その取組にあたって

講師として関わっております中央工学校の設計製図の授業において、現在学生が取り組んでいる課題の主旨の書き方を少々解説する機会を得て学生の皆さんの前でお話をしました。
ただやりたいからやった、とか、なんとなくかっこいいからやった、とかではなく、自分が普段考えている、考え続けてきたその建築にかける思想、哲学などを、自身が設計した建築にぶつけて欲しい、その建築に意味を持たせて欲しいのです、というようなことをお話しました。

一概に言えないし、とても難しいのですが、要は、後先なにも考えることなく設計し建設し完成を迎える建築を作ってはいけませんよ、ということです。
そんなハコモノを作ったって、誰からも愛されないし、使われ続けません。いかにそのエリア、まちに住んでいる人に親しみを持たれて、内外の人に使われ続けて、たとえそれが住宅でも、そうなって始めて、日本の、そしてそのエリアで生きている方々にとっての財産になるのです。何も考えないで作ったものは、ただの負の財産に成り下がる他ありません。

空き家が830万戸を超えて、これからも増える一方です。世の中はリノベーション全盛期になりました。でも、その一方で、新築を設計する際、その建築家、設計者が作家性、作品性を追い求めたってそれは表現の自由ですし、それはそれで設計の技を競い合う、いいことだと思うのです。

考える事です。様々なかかわる人、お互いを認め合い、考える事。比較することです。リノベーションをすることがいいことなのか、もしくは、新築をすることがその場合はいいことなのか、真剣に考えることです。安易に答えを導いてはいけません。真剣に考え抜いて答えを導けば、その答えは、その人にとっても、生まれた建築にとっても意味のあるものになるし、それまでの時間そのものが、かかわった全ての人の財産になり、より豊かな心になります。そうなると信じています。

そんなことを思いつつ、設計主旨の書き方、表現の仕方についてお話をさせていただきました。かなり思想的なお話になってしまいましたが、もちろんそれを貫くには様々な障壁があると思います。土地のこと、お金のこと、税制のこと、具体的にあげたらきりが無いかもしれません。考え始めただけで目の前がくらくらしてしまいます。だからこそ、ブレない芯を持ちたいのです。

学生の前でお話したこと、それを思いつつ更に新宿区の富久クロスを見つつ思いを膨らませながら歩きました。

赤い椅子プロジェクト タイヒバンでレクチャー

随分と深い話を参加者の方々交えながら濃密な時間を過ごすことができました。3時半から8時半まで5時間くらい。私達としても大収穫な「吉祥寺デザイン会議」でした。

私達赤い椅子プロジェクトの始まりから、現在の具体的な活動内容、方法、そして、今後に向けてのお話を、一昨日ではございますが、タイヒバンさんからお招きいただき、「吉祥寺デザイン会議」の一環として、させていただきました。
その場にいらっしゃった皆様、タイヒバンオーナーの池田さん、様々なご意見、お知恵、本当にありがとうございました。

赤い椅子プロジェクトの話、レクチャーがきっかけだったとはいえ、みなさん、吉祥寺にお住まいの方々、それぞれの強い想いがもちろんあって、それを言い合えた感じです。
僕ら赤い椅子プロジェクトメンバーも、とても参考になることが多く、これからの方向性も見えてきた感じです。

どのように椅子を今後展開していき、人を集めるか、そして運営資金をやり繰りするか、そのやり方をもう一練りして、臨んでいきたいと思います。

運営していくことも重要ですが、それと同様に、広め続けることも重要です。それをかなり思い知らされました。いろんなやり方があります。様々な可能性があります。とても楽しみです。
お集まり下さった方々本当にありがとうございました！またお会いできること楽しみにしております。
料理はやっぱり美味しかった！です。またお食事行きたいです。

お話の途中では、具体的に中道通りでのスタディ事例を織り交ぜてみました。具体的に地図を見てみると新たな発見になりそうです。
お越しいただいた方にも勿論ご意見頂戴し、様々なことお話することができました。

お話の途中では、具体的に中道通りでのスタディ事例を織り交ぜてみました。具体的に地図を見てみると新たな発見になりそうです。

お越しいただいた方にも勿論ご意見頂戴し、様々なことお話することができました。

明日は吉祥寺タイヒバンにて「赤い椅子プロジェクト」レクチャー

いよいよ明日は吉祥寺タイヒバンにて、赤い椅子プロジェクトの活動についてお話をさせていただきます。吉祥寺コミュニティデザイン大賞に応募するために考えてから、現実的に展開して今日に至るまでの経緯をユーモア交えながらお話できればと思っています。

以下のリンクはフェイスブックのtaihibanのイベントページへのリンクです。
https://www.facebook.com/events/975222285839895/

JIAトーク実行委員会議に初参加

JIAトークというイベントが年に4回あります。もちろんJIA、つまり「日本建築家協会」が主催するトークイベントです。JIAがJIAトークというイベントをやるにあたって、実行委員を組織して、開催に臨もうという、そんな会議な訳です。いしまるあきこさん、という方からお誘いを受け僕は加わることになりました。
来年度からのイベント開催に向けての戦略会議です。少し早めの年度切り替わり前から打ち合わせをしないと、新年度に間に合わないからです。

委員長の東利恵さんを始めとして、横河さん、猪野さん、阿部さん、新井さん、早草さん、JIAの菊地さん、藤原さん、いしまるさん、そして、僕と一緒で、新委員の高橋さん、そうそうたる建築家のメンツです。それだけ聞いてもビビってしまうのですが、お話を相互に交わすと、これがまたずいぶんと話しやすいのです。びっくりしました。

まあ、そんな話はおいておいて、JIAトークとは？というところから話を進めなければなりません。おいおいやっていきますので、ご期待ください。

会議を1時間以上おこない、場所を変えて、表参道のとりよしへ。懇親会です。鶏、美味しかった。。。とても美味しかったです。。。

写真は、自分の目の前の食べ物の写真だけだったので、今度は、全体、みんなの写真を撮るぞ、と、笑。

全体写真は、フェイスブック上で、高橋さんがアップしているので、一応そのリンクを以下に貼ってみます。フェイスブックで確認できる方、是非どうぞ。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=765926796807192&set=a.423329017733640.97179.100001696375358&type=1&theater

では、続きます。ひたすら続くと思います。

大森東のリノベーション

大森東で進めているリノベーションの現場は、壁紙貼り作業も無事終わり、残すところ衛生器具や、照明器具、家具等の取り付け、そしてクリーニングを残すのみとなりました。

寝室を想定して設計した居室の一面はアクセントに青色の壁紙を選定してみました。
決して1色だけの空間にしないようにすることを普段から心掛けていますが、それは住まい手を飽きさせないことと、住まい手、使い手が空間を語る時、色や素材に注目すれば説明もしやすく、それは回りまわって結局その空間への愛着に通じると思うからです。

次は住まい手が自由にカスタマイズできるように壁紙を選べる仕組みを整えたり、もっともっと木質材料を空間に使えるようにしたいと思います。

中央工学校 課題提出も大詰め

中央工学校建築設計科の学生のみなさんはそろそろ課題提出が近づいてきたので、今まで以上に気合が入ってきているのが、提出された図面から伝わってきて頼もしい限りです。

建築を学び始めてまだ1年経っておらず、おそらくまだまだ右も左も分からない状況が続いているのではないかな、と思うのですが、でも分からないなりにも自分なりに研究し、色んな図面を見ながらそれを真似するところから、一生懸命自分の設計を図面に落としこんでいます。

授業終了後も残ってエスキスを受ける学生も居ますし、熱気は徐々にピークに向けて盛り上がってきています。

写真は、STEPと、その1階部分にある卒業作品展示室です。ハイゴッグがある。。。！

赤い椅子プロジェクト 新たな椅子引き取り

銅版画家の白木ゆりさんからお声掛けいただきまして、赤い椅子プロジェクトに対して椅子をお譲りいただけるとのことで、都内某所に取りに行ってきました。
私達のプロセスをご理解いただき、思いを寄せた椅子をご提供いただけるのは本当にありがたいことです。
また椅子を提供くださったその背景にある想いというか、普段からのものごとの考え方が本当に素晴らしかったです。それはまたおいおい、椅子のストーリーと共に発表できればと思っています。

中央工学校 新年初日

気を新たに学生さんは課題の提出に向けて邁進中。

窓の外に見える新幹線高架に、北陸新幹線かがやき、の車両が走っていたのが見えました。いよいよ開業も近いですね。やはり電車で短時間で行けるようになると、身近に感じられますよね。でも、秘境みたいにいつか行ってみたいぞ、という憧れが強い方が良かったりしますが、それはやはりヨソモノの考えですよね。

中央工学校 賀詞交歓会

現在講師をしている専門学校の中央工学校賀詞交歓会に出席してきました。
写真は学校長及び理事長の公演の前のホールの様子です。これが、開始の時にはぎっしりと満席になり、かなりの人数となりました。
その後、場所を移して賀詞交歓会、いわゆる新年会ですね。これも大人数だったため大盛況でした。
学校は明日から授業が始まります。設計製図は月曜木曜なので、8日からですね。気を新たに、学生さんたちの目前に迫った課題提出に向け、頑張っていきたいと思います。

賀詞交歓会の前に、なかなか歩くことのない、王子駅の東側を歩いてみました。写真はその中で、気になった建物や風景を写したものです。江戸時代から庶民的な町として賑いを見せた町、王子。明治時代には製紙工場が軒並み創業し、北郊随一の工業地帯として栄えたそうです。
当時はきっと今よりももっと多く、幾つも町工場が軒を連ねていたのでしょう。なかなか風情があって良いです。
赤いベンチがある駅前の公園もありました。稲荷神社の赤をモチーフにしたとか。アクセントになって、風景にも溶け込んでいるように思えます。意外にもあるものですね。

吉祥寺で展開している赤い椅子プロジェクトの赤い椅子。こちらも今年は去年までのアプローチとはちょっと違った角度で何かできれば良いなあと思っています。

新年早々。。。

右手小指の先端から2番目の関節付近の外側をじゃっくりと切ってしまい、肉片も垣間見えるほどで、血がドクドクと止まらなかったので、近くの慈恵に行き数針縫うはめになってしまいました。外科の先生も、小指としては結構深いねえ。。と言うほどで、ひょっとしたら神経も少しだけ損傷しているかもしれないとのことでしたが、今のところ動くのは動くっぽいし、大丈夫じゃないかなと。しびれているのが、麻酔なのかどうなのか。1週間先にしびれがビリビリと残っていたら、神経やっちゃったかなと分かる感じでしょうか。

配膳台の上のどんぶりを片付けようとして滑って、慌てて腰で受け止めようとしたら、配膳台と腰に挟まれた陶器のどんぶりが割れてしまい、同時に差し出した右手が鋭角になったどんぶりの角でじゃっくりと。。

正月早々でしたが、今まで以上に気を引き締めていく良いきっかけになりました。

年賀状のお返事を書こうと思っていたのですが、少なくとも1週間以上遅れます。すいません！

新年

新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

2014年は周囲の環境に身を任せ流れに流された一年でしたが、それは決して悪い意味ではありません。周囲の人たち、物事、それらと一緒にいろんなことができたという意味で自分は捉えています。

普段の本業の建築設計を軸に、吉祥寺を舞台とした地域デザインというか、スペースデザインというか、コミュニティデザインというか、まちづくりというか、そんな活動を「赤い椅子」を通しておこなうことができたのはとても大きな収穫でした。

今年は、去年と同じくいろんなことに巻き込まれながら、そして巻き込みながら、それが激しく大きな渦となるような予感がしています。でも、そんな中でも自分にできることしっかりと見極めながらブレることも多少あるかもしれませんが、大きくぶブレることもなく自分なりにできることを、地味に地道にコツコツと進めていこうと思います。

年末年始は家族と共に奥さんの実家の九州長崎松浦で過ごし、親族の集まりの際には改めてその人の多さにびっくりしたり、途中大分によって、大分と別府にて素晴らしい建築の数々を見ることができたので後ほどご報告したいと思っています。日にちはさかのぼってしまうと思いますが、過去の記事として掲載できればと思っています。東京では都心に出かけました。写真は東京と長崎のある風景です。この風景を元に考えさせられることもたくさんあります。ありきたりな考察ですが、それでもその考察は今だからこそ考えなければいけない考察だとも思います。それもまたあとで。

今年もここの場で普段思うこと、つらつらと書き記していこうと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。