2015/10/15

中央工学校 高さ方向の検討本格化

現在エスキスを担当している中央工学校の卒業設計では、前回までの矩計図の他に、立面図、断面図が徐々に提出されてくるようになりました。

提出された幾つかの図面を見てもそうだったのですが、新たに色々な角度から設計した建築の断面を切ったり、立面を描いてみると、今まで見えてこなかった部分が浮き彫りになったりします。実際プラントの整合性が取りきれなくなってしまったり、プラン上の使い勝手において、修正を計ることが必要な場面が散見されました。

そのようなことを最小限にするためにも、実は前回書いた最初から3次元での検討というのが有効なわけですが、でももっと根本的なこと、それはいかに利用者目線、管理者目線、そして設計者目線で、自分が設計した建築の内部空間を歩くことができるか、それが基本的で、かつ、1番重要だったりします。

このフロアーのこの部分にもしいたとしたら、あの空間、あの部屋に行くにはどういう経路をつたって行くかなとか、トイレはどこにあるかなとか、万が一何かあった時、どうやって逃げるかな、などなど思いを巡らすことはたくさんあります。

それを1つ1つ誠実に自分の設計に向き合い、組み立てていくこと、または組み立て直すこと、それが設計であり、デザインそのものだったりするわけです。少なくともデザインというのはそういうプロセス全てのことを指している言葉だと思っています。

更に高さ方向のスタディーや、断面チェックが進んで、模型製作に入ったらもっともっといろんなことが見えてくるはずで、そこからどれだけ提出に向けて検討、作図、製作のサイクルを実現できるか、これが最後の出来栄えに大きく左右してくると思われますので、更なる奮闘に期待です。

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