出雲市から米子に向かう途中、松江で降りました。松平不昧公で有名な城下町です。
この松江も建築的に見どころ満載なのですが、長年見たかった島根県立美術館(設計:菊竹清訓さん1998年竣工1999年オープン)に主な焦点をあててみました。
宍道湖の湖畔に建つ屋根の曲面が非常に美しい美術館です。その純粋な形態の美しさも去ることながら、ユニークなのは美術館の閉館時間の規定です。閉館時間はその日の「日没時間」なのです。なので季節によって閉館時間が異なるはずです。僕が行った時は19時が閉館時間でした。
ただ、その反面残念だったのは、せっかく日没時間を閉館時間に定めているのでしたら、それを利用して美術館の構成がなされていても良いのになと思いました。つまり、自然光によって美術館が左右される仕掛けとするのです。日本にも安藤忠雄さんが設計したいくつかの日没閉館時間の美術館がありますが、それをこの宍道湖の湖畔の美術館で実現できていたらもっと面白い見せ方(美術品の展示方法)があっただろうな、と思いました。
展示品保護のため、全てが個室化されていて、普通の美術館の構成です。ただ全体のロビーは、宍道湖に面していて非常に美しい夕陽を眺めることができます。しかも西向きなので、ロビーでくつろぎながらサンセットを最後まで楽しむことができるのです。この時間の移り変わりを体験出来るだけでも来る甲斐があるなと思います。
展望台から見た屋根の曲面に見入ってしまいました。設計は大変だったろうな、と思いましたが、笑。菊竹さんの建築は僕はその力強さというか、建築見ただけでその建築にかける自身の哲学が伝わってくるような気がすることに惹かれ好きなので、菊竹清訓建築巡礼という本を購入しようと思います。その他の作品集は購入できるものは購入したのですが、求龍堂から出ている作品集がどうしても手に入らない。。また松江にも出雲にも行きたいです。
帰りがけに山陰合同銀行の建物(設計:日建設計)を見て、近くのお寺を見て、松江駅に向かいました。そのお寺、なんていう名前かはわからず(おそらく常教寺だったかと思います。)、時間なく通りかかっただけなのですが、その壁画および、付近の六角堂に見とれて道路に立っていたら、近くのおじいさんが寄ってきて「その竜虎の壁画が有名なんだよ」と教えてくれました。感謝。また見に来ますね。
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