2010/12/18

「その場でこの先何十年か生きるんだから、自分自身が楽しくなりたい、よりよく生活したいから何かしようと思った、何か始めた」

独特の語り口と風貌そして進行形実体験(普段生活を営んでいるそのもののこと)がとても印象的だった本間公(ほんま あきら)さん。チームトットリノススメ(http://www.tottori-susume.com/)の主宰もしていらっしゃる。周囲の専門家の発言どこ吹く風、自分自身ありのままを背伸びせずお話している姿がとても良かったです。自分も何回か降りて散策した鳥取駅と鳥取県庁を結ぶ道、商店街。あの普段閑散とした通りが一年の何回かまるで文化祭のように活気が出るという。それが、各々個人主導でおこなわれている。「その場でこの先何十年か生きるんだから、自分自身が楽しくなりたい、よりよく生活したいから何かしようと思った、何か始めた」というよく考えると、よく考えなくても当たり前のフレーズにハッとした。自分自身がって強調してたけど、おそらく本間さんは自分の両隣の人、はたまたもう一軒隣、そしてこの通り、そしてこの町、この県、この地域とある程度の行政上の括りではない範囲、というかゆるやかにつながっている全部、を考えているんだろうなあ、っていうのが本人は思ってないかも知れないけど、よく伝わって来ました。鳥取帰った時行ってみよ。

studio-Lの山崎氏はものすごいマシンガントーク、人を引き込む喋りのテンポ、ネタの多さ、さすがでした。徹底的に「ヨソモノ」としての姿勢を貫き通す。そのやり方すごいアリだと思う。だけど、全然押しつけがましく無く、わざとらしく無く、いやみたらしいところも無い。
やはりマルヤガーデンズの話が印象的。ユナイトメントストアーの造語はかなり共感を持てる。部署に分かれて物販するだけのモノと違い、人、物、地域をつないでいくモノである、と。その基盤をつくり、地域にじっくりと語りかけ、人々一人一人と地道に対話して実現させたことは、偉大な業績なんじゃないかと思います。建築そのもののあり方、建築家やデザイナーのあり方を問い直し続けてるんだとも思います。ずっと悩んで考えてきたことだけど、改めて考えさせられるし、世界ではとっくにそのことの認識は変わってきているし、変わってない地域があったとしても徐々に変化が起きています。建築家はどのように社会に接していくのか、建築が社会や世界に貢献できることは絶対あるはずだと、ますます深く考える契機に。様々な人や物の相互の関わり合いで世の中はできあがっていくものであり、建築や建築家やデザイナーはその一員であることを強く認識する必要があります。

親睦会の最後にAHFに関心のある数名と山崎さんとで会合の場を持ちました。山崎氏はAFHがやっていることも、studio-Lがやっていることも、同じではないかと思っている、とおっしゃっていたが、確かに、今日の2つの講演でstudio-Lの活動振りを聴くと、そうも思える。でも何かちょっと違う一面があるようにも思えるし、違う観点からのアプローチがあるようにも思えます。設立準備会を通じて皆さんと考えていきたいと思います。

下の写真は、上から、都市計画フォーラムの会場だった早稲田大学建築学科棟、山崎氏の講演模様、本間氏の講演模様。

Waseda univ.

Studio-L

TEAM TOTTORINOSUSUME

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